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2011.02.07

液体シリコンからアモルファス・シリコン薄膜太陽電池

 本学(JAIST、学長・片山 卓也、石川県能美市)マテリアルサイエンス研究科の下田 達也 教授らの研究グループは、科学技術振興機構(JST、理事長・北澤 宏一)の課題解決型基礎研究(戦略的創造研究推進事業ERATO型研究)の一環として、液体シリコン材料の基礎物性の解明とその制御技術の研究に取り組んできましたが、その研究成果として、この度、液体シリコンから優れた半導体特性を有するアモルファス(非晶質)・シリコン薄膜の作製に世界で初めて成功しました。さらに、それを用いて、画期的な塗布プロセスにより、p-i-n型(注1)のアモルファス・シリコン薄膜太陽電池の試作を行い、高い性能を確認しました。これまで「液体からのアモルファス・シリコン太陽電池製造」は画期的な低コスト製造法として挙げられていましたが夢に過ぎませんでした。今回、研究グループでは、液体シリコンの溶質にあたるポリジヒドロシラン(ポリシラン)(注2)という中間体を徹底的に研究し、使いこなすことで、この可能性を世界で初めて示しました。  今後、シリコン薄膜のさらなる高品質化、液体シリコン(Siインク)の低コスト化などの実用化のために企業との共同研究を実施し現在の商用電力と同等のコストを可能にするコストパフォーマンスの高いシリコン太陽電池の製品化を目指していきます。

下田教授の研究グループ高性能の太陽電池の作製に成功|北陸先端科学技術大学院大学2011/02/07

画期的な成果だと思います.太陽電池はコストも大切ですが,耐候性も重要です.その点はどうなのか気になります.

(注1)p-i-n型  現在、アモルファス太陽電池で採用されている3層の半導体を接合した構造である。ここで、p層、n層は不純物元素をドープした層でそれぞれp型と n型半導体であり、i層は不純物を含まない純粋なintrinsic(真性)半導体である。このp-i-n型は通常のpn接合での境界の空間電荷領域(空乏層)が層全体にわたっているような構造をとっている。ドープ層はこのi層に内蔵電界(内蔵電位、built-inポテンシャル)を形成する役目を果たし i層を空乏層化して高電界をかけ、この電界により光生成キャリアを電極へ輸送する。

(注2)ポリジヒドロシラン(ポリシラン)Zu8

SiH2が鎖状に結合した高分子。各々のSi原子は、隣同士のSiと2つの水素と結合している。鎖状に結合した状態が基本であるが、ところどころにSiが分岐した構造を持つことが示唆されている。

下田教授の研究グループ高性能の太陽電池の作製に成功|北陸先端科学技術大学院大学2011/02/07

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